2025年7月19日　土曜日

【第89回】ハヤシびと、の呟き。
『灯（ひ）ともす書房～心に火をともす、物語の声～』
第5話「波間のことば」

 こんにちは！『SMILEY*2 Radio Station』（スマイリースマイリーラジオステーション）代表の林　真弓子（はやし まゆこ）です。

この番組に訪れてくださり、本当にありがとうございます。
この番組は、私、林 真弓子がパーソナリティを務めさせていただく10分番組です。
 

少しだけ現実から外れた時空にひっそりと開かれる、小さな本屋「灯ともす書房」。
今回は、こんなお話です。

～忘れられた夏から届いた、命の手紙 ～

今回お届けする第5話は、「波間のことば」。

書店に届いたのは、過去の夏に書かれた、一通の手紙。
潮の香りとともに運ばれてきたその手紙が、ひとりの青年の心を、そっと揺らします。

主人公・海翔（かいと）は、仕事に疲れ、自分の気持ちがわからなくなりかけていたある夜、幼い頃に過ごした海辺の町を訪れます。

そして、朽ちかけた小屋の床下で──一本の古びたガラス瓶を見つけました。中に入っていたのは、亡き幼なじみ・凪（なぎ）からの、幼いころの手紙。

それは、病と闘いながらも、最後の夏を精一杯生きた凪が、懸命に綴った「いのちのメッセージ」。

「君が笑ってくれるだけで、“まだ大丈夫”って思えたんだ」
──言葉の一つ一つが、やさしく、そして静かに、海翔の心に届いていきます。

「もう一度、自分の人生を、ちゃんと歩きたい」

そう思えたのは、凪（なぎ）がくれた“灯火”が胸に宿ったから。

この物語は、スピリチュアルな意味でも深い問いを投げかけてくれます。

「見えない存在からの声」や「言葉にならない想いの力」──

時を越え、空間を越えても、人の心は、ちゃんとつながるということ。
魂の約束は、私たちが思う以上に確かで、深いものなのかもしれません。

あなたの心にも、きっと届く。
“波間のことば”という名の、静かな奇跡を──どうぞお聴きください。

【登場人物】

●ナレーション（灯ともす書房の時の案内人）
●海翔（かいと）…かつて海辺の町で育った青年。大切な記憶を心に抱えている。
●書店の声…元気で朗らかな書店の従業員
●凪（なぎ）…海翔の幼なじみで故人。手紙を通して登場。

時の案内人・林真弓子が声でお届けする、心温まる小さな物語です。
 

▶︎ 次回予告「光のまんなか」

真っ暗な部屋で出会った、小さなランタンと少年の物語── 暗闇の中で見つけた“ほんとうの光”とは。
どうぞお楽しみに…。

パーソナリティ	ｽﾋﾟﾘﾁｭｱﾘﾃｨｶｳﾝｾﾗｰ《癒しびと》／ボーカリスト　林　真弓子
公開日	2025/07/19
過去の放送一覧	《癒しびと》林真弓子の『ハヤシびと、の呟き』